スペクトル解析

いろんな人と話をしていると、いまどき情報理論ではフーリエ変換ラプラス変換などの周波数解析、スペクトル解析はやらないらしいのである。 昔は、デジタルな音声信号、デジタル画像などを解析したり圧縮したりするのにフーリエ変換ラプラス変換は欠かせなかった。 もちろん今でも通信や電気回路などでは使っているのだが、 デジタル信号処理ではもはやスペクトル解析はやらない。 それはおそらく、データの圧縮の方から来た手法であり、音声や画像をパターンに分類してそれらのパターンにインデクスを付けてパッチワークのようなものにすることで圧縮率を上げているのだろうと思う。 つまり音声や画像にはそういう同じようなパターンが頻出する傾向があるから、 どのパターンがどのくらいの頻度で出現するかという統計的性質を利用して圧縮するわけだ。

そうすると単に、空間領域から周波数領域に変換して帯域制限かけたりするよりかは、高圧縮になってしまうというわけなのだ。 だから今の情報工学科ではフーリエ変換ラプラス変換も教えないのだという。