マシニマ

Valve Source SDK Docsの 振り付けの実装というところを読んでいると

スクリプトシークエンスを映画的に見せるmachinimaを作成するには、プレイヤーのカメラのコントロールを奪うことが必要になってきます。

などと書いてある。machinimaというのは学会や学科でセカンドライフをやっている連中が作っている映像作品のことなのだが、 Wikipediaによれば、 machine + cinemaの合成語ということで、 Origins of the word machinima によれば、 1998年頃に Anthony Baileyという人が、 Quakeメイリングリストで使ったのが初めだという。 最初はmachinemaとつづったがHugh HancockがMachinima for Dummiesという本で間違ってmachinimaと綴ったために、 machinimaが定着してしまったという。 いまでは、 machine + animaという意味にも使われているらしい。

同じく、彼のブログの Machiniwhatnow?では

Machinima grew out of hacks made to the game Quake, which allowed players to edit recordings of their gameplay into real movies. And while most of these movies were the equivalent of hip-hop songs explaining how tough and macho the game player was and how he would slap you down and steal your woman, or, you know, shoot you with an imaginary rocket and then laugh into his Jolt Cola, some filmmakers were using these Quake Movie hacks to make real films.

などと書かれており、その当初のスタイルというのは、ただ単にQuakeのプレイヤーが自分がいかに強くて男らしいかということをビデオで表現したもので、 実際の映画にその映像が利用されたこともあるという。

マルチプレイヤーのマップとキャラクターを自作すれば、単なる戦闘シーンだけでなくて、いろいろなムービーが撮れるわけで、 QuakeだけでなくてCounter-Strikeでも同様のことが行われるようになってきた。 たとえば1月13日に書いたように、 Counter-Strikeサーバを使ってバイオハザードのムービーを撮るようなものも同じ。

今ではしかし日本ではセカンドライフマシニマを作る人の方が多い、というよりマシニマという言葉を使っているのは、 事実上セカンドライフユーザだけではないか。

うちの学科は映像がやりたい連中が異様に多く、かつ洋ゲーやPCゲームにあまりにも理解がなさすぎるので、 マシニマは、PCゲームがいかに重要で面白く将来性(というよりも日本ゲーム産業に対する潜在的な脅威)があるかをアピールする良い機会だろうと思う。 彼らの映像感とかゲーム感覚というのはあまりにも日本固有の観念にとらわれているので、 マシニマを見せたくらいでは容易には理解しないと思うが、まぁ、きっかけくらいにはなってくれるだろう。 いつものことだが、私が映像ではなくてCGがやりたいのであって、 CGは映像だけでなくインタラクティブなものとかゲームとか研究とかいろいろあるんだと言っても、 CGは映像の一部であって映像制作にはシナリオや美術やグラフィックデザイン的なものやなんとかが必要だからうんぬんとかもう無限ループ。 だからぁ、CGがやりたい人は映像がやりたいわけでも映像のツールとしてのCGがやりたいわけでも、 ましてやグラフィックデザインがやりたいわけでもなくて、CGがやりたいんですってば。 どうしてわかってもらえないのか。

紀要の査読が帰ってきた。今回は好意的でよかった。次回の紀要はマシニマについて書いてみるのも良いかもしれん。 マシニマ制作演習とかもやってみたいな(笑)。

HL2Modでサルゲッチュみたいなもの。 けっこう目が回ります。

HL2Modでドミノたおし。定番か。