実学的Web

やはり、ゼミなどでディスカッションしてみて、思うのだけど、 これからのインターネットサービスというものは、ソーシャルネットワークに全面的に移行して、 そのうちの大半は携帯端末となる。

で、ウェブ開発と言ってたものの大半は、ソーシャルアプリ開発となる。 自分でウェブサーバー立ち上げたりとか、ユーザ管理したりとか、そういうことは、しなくなって、 よっぽど大きなくくり、 つまり、iphone なり、android なり、steam なり、PSN なり、 google だとか amazon だとか facebook だとかそういうレベルでしか開発管理されなくなっていく。

一番大きいのは顧客管理だよ。 顧客管理とはお金の管理であり、個人情報管理。 それを、個人レベルでやるのは無理。 訴訟対策のための法務部があるくらいの大きな会社でないと無理。

ただのWebには人も集まらない。 人はもはや素のWebサービスには集まってこない。 何らかの形のSNS仕立てにしなきゃ。 長期的視点で見ればブログの進化もまさにそういう流れ。 個人が勝手にかきなぐっていた公開日記的なものがだんだん相互作用が生まれてSNS化していく。

Webというおおざっぱな空間の中にSNSというショッピングモールができてきて、 人はみな荒野をあてどなくさまようよりもモールに直接やってくる。 googleなどがWebにちらばった情報をクロールして集めていた時代から、次の時代に移った。

ソーシャルアプリ開発ということは最初から寺銭払ってどんだけ儲かるかという話になる。 Web開発は、開発環境は実質タダで手にはいるのが普通だった。 javascriptとかphpとかmysqlとか。 そういうものは今後もそうだろうが、 クラウドOSとか、アプリを出品したり、アクセスがあったりすると、それに応じた金をとられる。 レンタルサーバーというものは昔からそうだったわけだが、それがデフォルトになる。

3DCGなどは金がかかるのが当たり前だったが、Webもそういう世界になっていく。 Web教育も最初に寺銭払ってそこでどんだけアプリを売るかという教育になっていくだろう。 現実的であり実学的であるが、ま、自分としても興味がないわけではないが、 それを芸術学部の学生に教えるかとなると考えどころだ。 むしろ芸術学部の学生にはCGを教えた方が自分も楽しいし学生も楽しいのではなかろうか。 自分にとっても学生にとってもあまり楽しくないというのは不幸なことだ。 私以外の人の方が適性があればお任せしたい。