桜芽下作

一応、春なので桜芽下作

萌芽映幼枝  萌芽、幼枝に映じ、
酔漢訪花時  酔漢、花を訪ねる時。
露酒風餐宴  露酒風餐の宴、
応招一美姫  まさに一美姫を招くべし。

ええっとこれは実は実景ではなくて想像の景色なのだが、 「映」は 杜牧「千里鶯啼緑映紅」とか王維「鰲身映天黑」のように使う。 つまり、色の対比が鮮やかというような意味だろう。 「露酒風餐」とは「風餐露宿」というのから来ている。

「酔士」と「酔漢」で迷ったが、 酔っぱらいのオッサンがきれいな姉ちゃんいないかなあとふらついている感じを出したかったので、 結局「酔漢」とした。 美女と野獣じゃないが、酔漢と美姫の対比ということで。 「酔士」だとやにきどってるし、 今時「士」は男性とは限らないし。

どちらかと言えば花の下でまさに酒宴を開いているときというよりも、花が咲きかけてきたので、 どんな宴会にしようかなと考えている飲んべえ親父の心境を歌ったもの。