sourcesdk citizen をいじる

それで softimage も maya も autodesk に買われてしまってだいぶ経ったのだが、 そろそろそのメリットが出てきたようで、 Autodesk Entertainment Creation Suite 2012 学生・教員版、とか、 Autodesk Education Community とか、 そんなので softimage、maya、3dsmax の三種類を教員や教育機関だと割と安く使えるようになってきた。 昔は softimage|xsi modtool とか無理して使ってたのだが、 製品版の softimage を使っても特に問題ない。 modtool 7.5 ってのは 2009年のやつで、softimage 2012 よりか三年も古いわけですよ。 最新の製品版だとなんか良いことあるんじゃないかと期待してしまうでしょう。

とりあえず、softimage 2012 で valve source sdk addon が使えるかどうかチェック。 まったく問題なし。 で、half-life2に出てくる一般市民(citizen) ってみんな制服着ているのよね。 つまり、地球はコンバインに侵略されて、服も食料もすべて配給っていう設定だから、 いちいち違う服を着なくてよい。 レジスタンスの連中もやはり制服を着ている。 もしかすると単にばらばらの服をデザインするのがめんどくさかっただけかもしれんが。 メインキャラだけは個別の服装が用意されている。

で、学園もののゲームを作るには服装は男と女でそれぞれ一種類で良い。 普通は制服を着ているから。 なら half-life2citizen を使えば便利じゃないの。 ポコポコ同じようなキャラを複製できるからね、と考えた。 なんで学園ものかといえば最近の若者に受けがよいからです。

gcfscape とか mdldecompiler などのサードパーティのツールには微妙に不具合が混じっていて信用ならない。 sourcesdk addon の SMD importer はなんか怪しい。 一番確実なのは、正規の source sdk に付属してくる softimage のソースファイル (.scn) を使うこと。 SMD importer を使わずに済むからね。 SMD exporter は特に問題ないらしい。 もう以前のように weightmap やら lip sync やらみんな自分で作るのはやめた。 あんなの気が狂いそうになる。 source sdk 標準の male_sdk (キャラの名は sandro) だけを使い、 そのポリゴンメッシュをちまちまいじるだけにする。 とりあえずそこんところだけしっかりやる方針で。

half-life2には武器を持ったキャラが多くて、 それ専用のボーンとかアニメーションとか多くて、 そいつらに武器を持たせないときにバグっぽい。 学園ものなので手ぶらで良い。 できるだけシンプルな、武器を持たないキャラが良い。 その方が18禁にする必要もない。

そうするとうまく行くようなんで、 Dr. Kleinerから眼鏡をもらってくる。 とかいう、自分が三年前に書いたやつなどを参考にしてメガネをかけさせようとしたのだが、 なかなかうまくいかない。 一度できたはずなのにおかしい。 昔のソースも探してきて比べてみると、 ポリゴンメッシュをマージした後に、元のポリゴンメッシュを削除していないのがまずいらしいということに気づく。 これは polygon mesh を merge (blend でも同じ) するときのオプションで選択できるのだった。 したらうまくいった。 これで、統合した新しいポリゴンメッシュ1つだけが残る。 なんとなくおぼろげに当時やったことを思い出した。 てか、昔はすべて試行錯誤でやったのだから、すげえ膨大な時間を要したはずだ。

もとの体には weightmap が割り当てられているが obj でインポートしたメガネには weightmap がない。 head の weight を割り当てた方が良いわけです。 そのためには weight が 0 になっている頂点全部を選択した状態で、 一度に head の weight を 100% にしてやる。 それでOK。

だいたい技術面はクリアできた。 いよいよ量産体制に入る。 制服のテクスチャだが、jpeg特有のリンギングが出る。 テスクチャは .tga で描いて source engine 特有の .vtf に変換するのだが、 おそらく .vtf 形式というのはかなり高圧縮なのだろう。 リンギングがでないようにうまく描かないといけない。

テクスチャは Clip Paint Lab 0.8.1 でタブレット使って描くよ。 ペンタブ必須だな。 近い将来 Clip Studio という製品版が出るそうだが、絶対買うよ。 長らくこの業界ドロー系ソフトとかペイント系ソフトとかで二分されていたが、 その二元論ではなくなってきているのですよ。 photoshop でも illustrator でもない第三の描画ソフト。 しかも3Dも読み込めてトレスもできる。 なかなかそういう発想は出て来なかったのだから画期的だと思うよ。 うちのゼミが今後生き残るのもそういう領域ではなかろうか、などとすら思う。

softimage 2012 と 7.5 modtool のどちらがよいかというと微妙。 modtool でも sourcesdkのサンプルの .scn は読み込めるので、 modtool でできないことはほぼ何もない。 製品版では modtool が書きだす .exp を読み込めないので、逆にそれが制約となることがある。 無理に 2012 を使う必要もなさそうだが、2012 を使っていて、それを modtool に持っていくことは可能なのだから、 とりあえず 2012 に慣れてみることにする。 将来的に、自分が作ったモデルを 2012 で配置してレンダリングすることがあるやもしれん。 キャラをゲーム環境に持ち込まず、ムービーや静止画を作りたくなるかもしれん。 マンガとかアニメに使う可能性はないとはいえない。 modtool ではレンダリングはできないし、 modtool から 2012 にデータを持っていくこともできない。 それを考えれば、やはり 2012 で作業すべきかもしれない。

なんといっても、lightwave や 3dsmax はかじるほどしかやってない(しかし授業では教えたがなー)、 mayaはほとんど知らない、 blender とか metaseq とか六角大王を使いこなしたわけでもない、 そういえば Google SketchUp とか DoGA とかもあるか、 sourcesdk にも sketchup plugin がついてきてて驚いた、 一度くらいは使ってみようかとも思うが、 しかし、 自分にとって一番使ったツールは softimage|xsi なのですよ。 やっぱ捨てがたいものがある。 特にポリゴンやエッジやポイントなどこまかな編集するときにはしっくりくる。