ふと思ったこと

CGとWebはいままで別の分野として扱われてきたが、 近頃はHTML5などFlashと同程度の描画とインタラクション機能を備えた規格が提案されようとしている。 HTMLとFlashコンテンツは今は別ものだが、HTML6くらいには完全に統合されるかもしれない。 今はHTMLはHTML、FlashFlashJavaScriptJavaScriptという時代ではあるが、 HTML7くらいまでにはこれらは全部シームレスに統合されるのかもしれない。 だがまだこれだけではWebとCGが完全にシームレスに一体化したとはいえない。3Dが残っているからだ。

CGは1980年頃から始まり、Webは1990年頃から始まった。 CGは20世紀の終わりくらいにはだいたい成熟して飽和しつつあったがWebはまだできたばかりだった。 なのでCGとWebを統合しようという動きは主にCGの側の既存技術、たとえば OpenGL などを Web拡張することでなされてきた。 Web3Dなどがそうだ。 あるいは Java Applet などの一連の試み。 しかしそれらは2010年の今まで、まともに生き残っているものがない。

2010年の今、CGは30年経ってほぼ枯れてきた。 Webは20年経ってそろそろ成熟してきた。 機は熟した。十分なまでに。 あと10年もして2020年くらいになってHTML10くらいになれば、 CGとWebはまったく同一のものになっているだろう。 それを「インタラクティブCG」と呼ぶのか「グラフィカルWeb」というのかは知らない。 あるいはインタラクティブメディアと呼んでいるかもしれない。 しかしCGとWebの中間点辺りに目標を定めるのはたぶんまったく間違ってない。 インタラクティブ路線をプロダクトデザインやインターフェイスデザインや電子玩具開発の方向に発展させるのもよかろう。 CGを映像や写真やゲームなどの方向に発展させるのもよかろう。 ただ私として見てみたいのは、シームレスに統合されたCGとWebの世界だ。 10年後というのは今の20才の学生が30才になって現場でばりばり働いている頃であり、 決して遠い将来ではない。 桜の木だって10年後どうなるか考えて苗木を植えるだろう。 10年先を見て行動しよあ。今世の中が不況だどうだなどと言ってみたって仕方ないではないか。

  • HTML1 1993年。
  • HTML2 1995年。
  • HTML3 流産。
  • HTML4 1997年。
  • HTML5 2010年?

なんか、4と5の間がずいぶん空いているなあ。 これは、どう考えればいいのかな。 統一規格を出す以前に規格があまりにもばらばらに散ってしまい、 ブラウザの互換性もなくて、収集つかない状態だったということか。 ま、しかし HTML5 という未来の夢を見させてくれるものを掲げるのは良いことだ。